こんにちは。学びのインフォです。
「このままで受験、間に合うのかな……」
中学3年生の夏休み前、多くの受験生と保護者が口にする不安の言葉です。
特に、勉強に苦手意識をもっている子にとって、受験勉強は「何から手をつけたらいいのか分からない」という混乱から始まることが少なくありません。
でも実は、夏休みは最も差がつく時期。1日3時間を30日積み重ねれば、合計90時間以上の学習時間になります。これは、学校の授業でいうとおよそ1カ月分以上。
つまり、やり方次第で“苦手”が“得点源”に変わるチャンスなのです。
今回ご紹介するのは、教英出版から発売されたばかりの『高校入試 基礎がわかる問題集』『基礎がしみつく問題集』、通称【きそもんシリーズ】を使い、夏休みの学習を効率的に進めるための「30日間スケジュール」。
最初の7日間で5教科を一気に復習し、残りの23日間で“弱点”だけを徹底的に補強する、いわば「二段ロケット型」の夏勉強法です。
通称【きそもんシリーズ】はこちら
勉強が苦手な子こそ「順序立て」が大事
勉強が苦手な子の多くが陥りやすいのが、「とりあえず問題集を開く」や「全部の教科を少しずつやる」といった無計画な学習です。これでは、何ができて何ができないのかが分からず、かえって焦りや自信喪失につながってしまいます。
そこで大切になるのが、「順序立てた学習」です。
具体的には、以下の2ステップで学習を構成します。
- 7日間で全体の“型”をざっくり把握
- 23日間で“弱点”だけを集中補強
つまり、まずは「どこが苦手か」を見える化するために全教科を広く浅く見直し、次に「苦手な単元」だけを深く掘り下げていくやり方です。
この順番を守ることで、勉強への抵抗感が減り、「やればできる!」という実感を持ちながら受験勉強を進めることができるのです。
使用教材と全体スケジュールの流れ
入試において問題数の6割程度は中学1・2年生の範囲から出題されると言われています。
つまり今まで習った範囲の基礎部分を定着させることで、入試問題の6割弱を獲得出来るチャンスになるということです!!

やらないと勿体ないですよね?!
ステップ1(Day1〜7):基礎の全体把握
使用教材:教英出版「きそもんシリーズ」5教科
目的:5教科の全体像をつかみ、どこでつまずくかをチェック
進め方:1日2教科を午前・午後でこなす(1教科あたり60分〜90分)
ポイント
- 解けなかった問題に「★」マークをつける
- 間違えた理由をメモしておくと、後半の学習に役立ちます
ステップ2(Day8〜30):弱点補強
使用教材:
・「整理と対策」「くわしい問題集」などの解説が豊富な市販教材
・一問一答やテーマ別プリント、学校の課題プリントなど
進め方:
- 3日間を1ブロックとして1教科ずつ集中学習
- 「苦手な単元」だけに絞ることで効率アップ
- 同じ教科を翌週にももう一度→“反復”で知識が定着
7日間のきそもん活用法:基礎固めの第一歩
1日あたり2教科を無理のないペースで進めることで、7日間ですべての教科を一巡できます。以下に、学習のポイントを紹介します。
英語:文法と型をざっくり確認
- be動詞、一般動詞、過去形、助動詞、関係代名詞など
- 英語は“型”をつかむのがポイント
- 教科書の例文を音読して「口に出す練習」もおすすめ
平行して、毎日英単語・英熟語を覚えていきましょう。毎日英語に触れることが大切です。リスニングが入試にある場合は、英語を耳に慣らしておくことも必要です。【1日に英単語・英熟語を〇〇個は覚える】といったような目標を立てましょう。

3日に1回のペースぐらいでスペルチェックをすることもおススメです。
数学:計算と関数、図形を網羅的に
- 正負の数、文字式、方程式から始め、関数・図形まで
- 1単元に絞らず“全体の感触”をつかむ
- 間違えた問題を中心に後半で再チャレンジ

計算ミスをしないようにするためには、数多くの問題数をこなして計算方法を頭に入れることです。小スペースに細々計算しない、符号に気を付けるなど、自分が間違えやすいパターンを知ることも大切です。
国語:読解パターンに慣れる
- 説明文、物語文、古文、漢字、文法をまんべんなく
- 特に「どう答えを見つけるか」のプロセスに注目
- 書き写しや音読で、語彙力も強化
理科:各分野の用語と仕組みを整理
- 化学(物質・気体)/物理(電気・力)/生物(人体・植物)/地学(天気・地層)
- 覚える項目は多いが、図とキーワードで記憶のきっかけをつくる
社会:流れを意識して時代・地域をつかむ
- 地理:日本の気候・地形・産業構造
- 歴史:古代〜現代の大まかな流れをつかむ
- 公民:政治や経済の基礎語句の理解

理科と社会の勉強も夏から本格的に開始しましょう!
後半23日間の「弱点ループ型」スケジュール
ここからが夏休み本番。前半7日間で“自分のつまずき”を洗い出したら、それをもとに23日間で「弱点補強」をスタートさせます。
3日×5教科のループ構成(例)
日程 | 教科 | 学習内容例 |
---|---|---|
Day8〜10 | 英語 | 関係代名詞、疑問文、語順ミスを重点復習 |
Day11〜13 | 数学 | 関数と一次方程式に絞って特訓 |
Day14〜16 | 理科 | 電流の計算、天気の変化をピンポイント演習 |
Day17〜19 | 社会 | 歴史の近代部分を集中整理 |
Day20〜22 | 国語 | 説明文と古文の読解パターンを反復練習 |
その後、Day23〜30で再びループして“同じ教科”を復習。使う問題集を変えたり、過去問形式にすることで理解をさらに深められます。
補強教材・学習ツールのおすすめ
きそもん以外で使いやすい教材は以下でご紹介していますので、良ければ参考にしてみて下さい。
学びのインフォ
また、学習の「見える化」が続けるコツです。
- チェックシート(やった単元にシールを貼る)
- 苦手ノートや“やり直し専用ノート”を活用
- 保護者の一言サポート:「この単元、昨日より速くできたね」など具体的なフィードバックが効果的
勉強のリズムを身につける夏に
いかがでしたか?今回は『7日で基礎→23日で弱点撃破!苦手な子でもやり切れる“二段ロケット学習法”』をご紹介しました。
この夏を、ただの「復習期間」で終わらせるか、「逆転の起点」にするかは、スケジュールと教材選び次第です。
大切なのは、「がんばった実感」があるかどうか。
もちろん今回ご紹介した通称【きそもんシリーズ】はあくまで参考文献です。自宅にある基礎を中心とした問題集をご活用いただいても問題はありません。
「基礎的問題集で基礎を確認」→「ピンポイントで弱点に集中」
このリズムを作れた子どもは、2学期以降の模試や定期テストで確実に伸びてきます。
勉強が苦手な子ほど、「順序」「戦略」「習慣化」がカギ。
この夏自分専用の勉強スケジュールを立てて、ぜひ“自分専用の戦い方”を手に入れてください。
努力の積み重ねは、きっと入試当日、大きな自信になります。
今回の記事がみなさんのお役に立てれば嬉しいです。