こんにちは。学びのインフォです。
中学生の保護者の方にとって、冬休みは「短いのに気が抜けない」特別な期間ではないでしょうか。
2週間ほどの休みの間に、子どもたちは学校というペースメーカーを失います。
授業も部活動もなく、生活リズムが乱れやすい。さらに、「2学期の疲れ」が一気に出て、机に向かう気力が低下しやすい時期でもあります。
そして保護者側にも、こんな不安が重なります。
- 「冬休み、結局ダラダラして終わってしまうんじゃ…」
- 「勉強が苦手だから、何から手をつけるべきかわからない」
- 「中2は受験生になる前の大切な時期。今のうちに弱点を潰しておきたい」
- 「計画を立てても続かない…どうすれば?」
私の周りのママさんたちからもこんな声が聞こえてきます。
そんな不安が頭をよぎった時は、この記事を読んでみて下さい。
冬休みは短いからこそ、やることを絞れば、必ず成果が出る時期です。
子どものタイプに合わせて、勉強が苦手な子でも“続けられる計画”を作ることが出来るんです。
今回は、『中1・中2の冬休みにやるべきことを「学年別×タイプ別」で徹底的に整理』し、
保護者の方が今日から使える「家庭での学習サポートのコツ」もご紹介していこうと思います。
冬休みの勉強は「やることを絞る」のが成功のカギ
冬休みは、長い夏休みとはまったく違います。
期間も短いですし、学校の宿題も最低限。だからこそ、優先順位づけが圧倒的に大事です。
私がいつもママさんたちに最初にお伝えしているのは、この3つです。
最重要科目は「英語・数学」に限定する
英語と数学の苦手は、翌学年の成績に直結します。
積み重ねの教科と言われているからです。
そして、中1・中2の「躓きの理由」をよく追ってみると、実はほとんどが基礎内容の理解不足です。
冬休みは2週間しかないので、
英語と数学に時間の8割を集中投下することが、最大の効果を生みます。
計画は“完璧じゃなくていい”。7割の完成度でOK
「この冬休みで全部やり切る!」
と張り切りすぎると、1日目から崩れることが多いです。
子どもは「できなかった罪悪感」を抱えると、一気にやる気が落ちてしまいます。
せっかくの冬休み、クリスマスや大晦日&お正月と子どもにとって楽しいと思える行事もたくさんです。それなのに、張り切って勉強ばかりにしてしまうと子どもだって楽しくありません。
7割の達成を目指すくらいのゆるさが、実は一番続きます。
学年末テストを見据える
冬休み後に控えているのが、学年末テスト。
ここで成績が大きく変動する学校も多く、冬休みの過ごし方が直結します。
「今やっていることは、3学期で成果になるんだよ」と
未来のイメージを子どもと共有することも大切です。
学年別ポイント:中1・中2は“やるべきこと”が違う
同じ冬休みでも、「中1」と「中2」ではまったく優先順位が違います。
ママさんたちに向けて、まず押さえておきたいポイントを学年ごとに紹介しますので参考にしてみて下さい。
中学1年生が冬休みに優先すべきこと
中1は、最も取りこぼしが出やすい学年です。
中学生生活に慣れ、部活も始まり、学校ワークも難しくなる。
その結果、理解できていない単元があっても流されていくケースが多い。
だからこそ中1は、以下の基礎を押さえるべきだと私は考えています。
英語:be動詞・一般動詞・疑問文・三単現の復習
「英語苦手な子は、中1内容から理解が怪しい」
ここで既につまづいてしまうと、その後の新しい単元がどんどん理解できなくなり、追い付かなくなってしまいます。
ここがわかるかどうかで、中2以降の成績がほぼ決まってしまうぐらい重要なところです。
数学:方程式・比例・反比例の再確認
中1の計算分野が弱いと、中2数学はまったく太刀打ちできません。
特に方程式は必ず冬休みに見直すべき。
意外と落とし穴となっているのは、小学校で習ってきた分数や少数の計算などです。もしも手元に定期テストが残っている場合は、子どもがどんな間違えをしているのか見てみるのも良いです。

そつなくこなしてきて、勉強が得意なほうだと思っている子どもでも、意外と計算ミスが多い原因の一つに基礎的な分数や少数について間違った理解をしていたり、忘れてしまったりしてミスに繋がっていることもあるものです。
国語:語彙力・文法
語彙力が弱いと読解ができない。
冬休みは短時間で語彙を増やせるチャンスです。
日々の家庭学習にもおススメ
今から知っておきたい高校入試

中学2年生は「受験スタートの準備期間」と認識する
中2は、中だるみがピークになる学年です。
そして、冬休みを境に、本格的な受験生モードへと移行する大切な前段階でもあります。
多くの進学塾では2月が新学年のスタートです。塾に行っていないお子様も春休みを迎える頃には、新たな学年の学習に入ることが出来るように、この冬休みの期間を使って中1と中2の範囲の苦手部分はできるだけ潰しておきたいところですね。
英語:不定詞・比較など、2学期の重要文法の総復習
英語がわからなくなる子のほとんどは、中2の2学期でつまずきます。
冬休みが最大のリカバリー期間です。
数学:一次関数・連立方程式・図形
どれも高校入試の頻出。
冬休みのうちに「基本問題だけでも解けるように」しておきたいところです。
理科・社会:短期で取り返しが効く科目
冬休みはインプットの時間が確保できるので、理社は最適。
入試レベルの難しい問題は不要。
まずは重要語句の定着に絞りましょう。
おススメ教材
〇日間完成といったような、短期間で中1・2年の総復習が行える薄めの問題集を行うことで苦手な部分をあぶりだして、潰せるようにすると中3の受験勉強にもつながります。

定期テストが終わったら、必ずやり直しや見直しをしましょう。
子どもはタイプによって勉強の続け方が違う
ママさんたちからよく聞く悩みがこちらです。
- 「計画を立てても続かない」
- 「やる気にムラがある」
- 「ギリギリにならないと動かない」
- 「勉強が苦手だから、向き合いたがらない」
やっぱり子どもは「勉強の取り組み方」に個々それぞれにタイプ差があります。
そのタイプによって、親の声かけや計画方法を変えることで変化があることもあります。
タイプA:コツコツ型
- 比較的素直で、習慣化が得意。
このタイプは「計画表」を作ると伸びやすいことがあります。
親の役割は“応援者”に徹すること。

やりすぎると逆効果になることもあるので、気を付けて下さい。
タイプB:ギリギリ型
- 夏休みの宿題は毎年最終日にやるタイプ。
- 冬休みも同じ。
このタイプには序盤ゆるく、後半に量を増やすスケジュールが合う。
親は「毎日」声かけする必要はありません。
3日に1回で十分ですが、声をかけるタイミングも大事です。
タイプC:ムラ型
- やる日とやらない日の差が極端。
このタイプには「ToDoリスト方式」が効果的です。
- 今日のやる気が0ならやらない
- やる気が3なら、リストから3つだけやる
など、柔軟な運用が向いています。
タイプD:勉強が苦手・自信がないタイプ
- 「やってもできない」という思いが強く、行動が止まりがち。
このタイプは、
“量を減らす”ことで逆に習慣がつく。
推奨は
15〜20分×2セット。
また、親の声かけは
「やった量」ではなく
“やれた時間”をほめることがとても重要です。
冬休みにやるべき具体的な学習メニュー
ではママさんたちがそのまま冬休みに活用できるよう、
教科ごとの“最小限で最大効果”のメニューをまとめてみました。
英語
- 中1:基本文の理解・単語の復習
- 中2:文法総復習+英単語100語
英語は「冬休みは新しいことをやらない」が鉄則です。

復習に特化しましょう。
数学
- 中1:方程式・比例の復習
- 中2:一次関数・連立方程式
苦手単元は
教科書で理解→学校ワークで練習
の2ステップで十分です。

間違え直しノートを作って、自分の苦手な問題がわかりやすくなる工夫もしてみましょう。
国語
国語は“短時間で底上げ”できる科目です。
- 語彙
- 文法
- 短い読解を時間制限で1問
これだけで学年末の点数が変わります。
理科・社会
暗記が中心なので、冬休みの短期間でも効果が出やすいです。
ポイントは
「動画教材でインプット」→「ワークでアウトプット」
のセット学習。

冬休みは短いので、英語と数学を中心としたスケジュールを組んで、隙間時間をインプット時間にあてたりすると良いと思います。
冬休みは生活リズムとスマホ管理が最重要
冬休みで最も崩れやすいのが「生活リズム」と「スマホ習慣」。
ここを整えるだけで学習効率が大幅に変わります。
「朝の固定時間」を決める
起床時間を決めると、1日の流れが安定します。
まだ身体は成長期なので、休みの間に昼夜逆転生活にならないように気をつけたいですね。
スマホは親子で“合意形成”する
保護者が一方的にルールを押しつけると反発が生まれます。
おすすめは
「夜10時以降はリビングで充電」
など、家族全体で守るルールを決めること。
学習中心ではなく“生活の流れ”を整える
勉強だけを強く押すと、子どもは抵抗します。
- 起床
- 朝食
- 勉強
- 休憩
- 昼食
- 少し勉強
- 夕食
- 自由
この“流れ”を作るだけで、勉強は自然と習慣になります。
保護者がやってはいけないNG行動
冬休みに成績が下がる子に共通しているのが、
保護者の「思わずやってしまいがちな行動」です。
NG①「まだやってないの?」と責める
子どもは“怒られた恐怖”より“できた喜び”で動きます。
NG② 計画を親が全部決めてしまう
子どもが主体的に関わらない計画は、必ず続きません。
ほんの少しでも構わないので、一緒に計画が立てられるといいです。
NG③ 生活リズムを完全に崩す
旅行が多い家庭に多い傾向が、
「気づけば夜型になり、勉強ゼロで冬休み終了」のパターンです。
NG④ スマホを“没収”だけで済ませようとする
根本的な解決にはなりません。
大切なのは“使い方を親子で考える”ことだと思います。
冬休みを最大化するスケジュール例
ここでは、タイプに合わせたスケジュール例を紹介します。
勉強が得意な子
- 1日60〜90分
- 英数中心+理社はインプット
- 3学期の予習は必要なし
- ワークは「苦手単元」に絞る
勉強が苦手な子
- 1日30〜40分
- 英語・数学の最低限の復習に集中
- 時間ベースで管理する
- とにかく「毎日続けた」という成功体験を作る
タイプ別テンプレ
コツコツ型:週タスクで管理
ギリギリ型:後半に集中
ムラ型:ToDoリスト制
苦手型:短時間×褒める
中3生の冬休みはこちら

受験生にとっては勉強時間を確保できる最後の長期休みです!

進学先が決定している
まとめ:冬休みは短い。でも伸ばすチャンスは十分ある
いかがでしたか?今回は、『短い冬休みを最大化!中1・中2の保護者が知っておきたい“取りこぼしゼロ&タイプ別 冬休み学習ガイド”』をご紹介しました。
冬休みは短いからこそ、
“やることを絞る” “ムリのない計画にする” “生活を整える”
この3つのポイントを押さえるだけで、いつもとは違う冬休みの学習計画を立てやすいです。
中1は、基礎の取りこぼしを防ぐ時期。
中2は、受験生への助走期間。
そして、どの学年にも共通するのは、
子どものタイプに合わせたサポートをすることです。
保護者が“管理者”ではなく、
“伴走者”として寄り添うことで、冬休みの2週間は大きく変わります。
この冬休みがいつもとは違う過ごし方で、新学年に伸びる土台が出来ることを願っています。
この記事が少しでもみなさんのお役に立てれば嬉しいです。








